-人生のスパイスは
誰かに決められるものではない
ただ
そこにあるもの-
男の職業はパン職人
パン職人だった母から
幼い頃から
パンを作ることを学んでいた
母は父との結婚を機に仕事を辞めた
18歳の時に父が亡くなり
母はまた
パン職人として働き始め
小さなパン屋を始めた
男は大学時代
母の手伝いをしながら
パンを作る術を学んだ
しかし大学を卒業し
一般会社に就職した
卒業し3年が経った頃
母が病に倒れ
その小さなパン屋を継ぐことになる
26歳の夏
それは熱い夏の日
朝早くからでもわかるほどの
暑さが起きたてのカラダには堪えた
-ねぇ
何故あの日
君は僕を見つけたの?
君がどんな気持ちで
僕を見つめていたのか?
それすらも気づいていなかったんだ
とてもとても
それは身勝手な話しだよね-